ユン・ソクヨル前検察総長の義母のC被告が2日、医療法違反と特定経済犯罪加重処罰などに関する法律の詐欺罪で懲役3年を言い渡され、法廷拘束された。医療関係者ではないにもかかわらず療養病院を開設し、国民健康保険公団から療養給与22億9千万ウォン(約2億2500万円)を不正受給した疑いがもたれている。全国民に行き渡るべき健康保険の財源をだまし取ったという点で罪質が非常に悪い。また、有力な大統領選挙候補の義母がこのような嫌疑で有罪判決を受けたこと自体が衝撃的だ。 裁判所は通常、検察の求刑より軽い量刑を言い渡す場合が多いが、この事件では求刑通り懲役3年の判決を言い渡し、法廷拘束した。それだけ嫌疑が重く、十分立証されたという意味だ。判決は「ほかの療養給与不正受給事件ではだまし取った金が返還されたが、この事件ではそうではなかった」とし、「国民健康保険公団の財政を悪化させ、国民全体に被害を与えた点などの責任が重い」と、量刑理由を明らかにした。 同事件は2015年に警察で捜査が行われ、C被告の同業者3人が懲役刑を言い渡されたが、医療財団の共同理事長まで務めたC被告は法的効力もない「責任免除覚書」があるという理由で、立件すらされなかった。しかし、昨年4月に開かれた民主党の議員らによる告発で再捜査が行われたことで、ユン前総長の義兄弟が同病院で行政院長を務めた点など、C被告の容疑を裏付ける事実が次々と明らかになった。今回の裁判の結果を見る限り、検察は2015年の捜査と起訴の過程で、C被告の疑いについて見て見ぬふりをしたと言わざるを得ない。このような不公正な捜査結果が出た背景に、特別待遇や不正はなかったのか、徹底的に真相を究明しなければならない。 ユン前総長は同日の判決後、「これまで繰り返し強調してきたように、法の適用には例外がないというのが私の所信だ」という短い立場を発表した。義母の問題とは一線を画したい構えだ。C被告は無罪を主張し、控訴する考えを明らかにした。しかし、法執行の責任を持つ検察総長出身者であり、「正義と公正」を掲げる大統領選挙候補なら、家族の不正にもっと責任ある態度を示さなければならないだろう。そのうえ、同事件はユン前総長が結婚した後に起きたものであるため、ユン前総長が義母の違法行為を知っていたのか、事件の処理に介入しなかったのかも考えなければならない。 29日の大統領選出馬宣言で、ユン前総長は本格的な検証台に上った。本人関連だけでなく、妻や義母をめぐる疑惑もいくつもある。捜査と裁判が進行中の事件もあり、人事聴聞会やマスコミ報道などで持ち上がった疑惑もある。根拠が乏しいケースを除いても、義母が法廷拘束された事件を含め、具体的な疑惑についてはユン前総長自ら国民の前で詳細に説明するのが、堂々とした態度であるといえる。 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
[社説]一人で法の網をくぐり抜けたユン前検察総長の義母の法廷拘束(ハンギョレ新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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