英国政府は12月4日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」の感染拡大を受け、イングランドに渡航する12歳以上の全ての人に、入国前48時間以内のPCR検査または迅速抗原検査の陰性証明の提示を義務付けることを発表した(プレスリリース)。同措置は、12月7日午前4時から適用され、ワクチン接種完了者(注1)も対象となる。これまで日本からの渡航者でワクチン接種完了者は、10月4日から渡航前検査が免除されており、政府は徐々に免除対象国を拡大していたが(2021年9月21日記事、2021年10月11日記事、2021年10月29日記事参照)、今回全ての渡航者に再導入されることとなった。スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの自治政府も、イングランドと同様の措置をとることを発表している。
英国政府は11月27日、国内でオミクロン型変異株の感染者が同日確認されたことを受け、既に水際対策を強化していたが(2021年11月30日記事参照)、今回はその追加措置となる。
また、政府は同発表の中で、ナイジェリアを12月6日午前4時から高リスク国にするとした。6日時点で、高リスク国は11カ国(注2)となった。なお、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの自治政府もイングランドと同様の措置をとることを発表している。
英国政府は、今回の追加措置は、国内でのオミクロン型変異株のさらなる感染拡大を防ぐための一時的な措置で、12月20日に全ての一時的な措置について、その必要性と妥当性を再度検討するとしている。
サジード・ジャビド保健相は12月6日、英国国内のオミクロン株の感染者数は、同日時点でイングランド261件、スコットランド71件、ウェールズ4件の計336件と、議会でコメントした。
(注1)「ワクチン接種完了者」の定義は2021年9月21日記事、2021年10月11日記事、英国政府サイト参照。
(注2)12月6日時点で、高リスク国(レッドリスト)は、南アフリカ共和国、ボツワナ、エスワティニ、レソト、ナミビア、ジンバブエ、アンゴラ、マラウイ、モザンビーク、ザンビア、ナイジェリアの11カ国。
(宮口祐貴)
英政府、水際対策で全ての渡航者に渡航前検査の再導入を発表(英国) | ビジネス短信 - ジェトロ(日本貿易振興機構)
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