3日の神奈川県内は未明から激しい雨に見舞われた。平塚市が危険度が最も高い警戒レベル5の「緊急安全確保」を発令したほか、沿岸部を中心に最大9市町が避難指示を出し、対象は21万世帯、46万人以上に上った。県の午後6時時点のまとめでは、52か所で崖崩れが起き、逗子市で1人が負傷。小田原市では住宅1棟が全壊した。雨は5日頃まで断続的に続く見込みで、引き続き厳重な警戒が必要だ。
気象庁によると、梅雨前線の影響で2日から各地で雨が強まり、3日までの48時間の雨量は県内7か所で7月の最多記録を更新した。県によると、降り始めの6月30日午前11時頃~3日午後3時頃の総雨量は、箱根で808・5ミリ、平塚で343・5ミリに達した。
平塚市は3日午前7時過ぎ、洪水による浸水被害が発生している可能性があるとして、
市が開設した16か所の避難所には一時、計143人が避難。午前6時半頃から市立山下小学校に身を寄せた50歳代の主婦は「20年近く住んでいて、金目川がここまで増水したのは初めて」と不安そうに話した。
金目川沿いでは、車道脇に設けられた「長瀬バス停」の一角が、激流に削られて崩落する被害も出た。地域の自治会長の柏木孝三さん(72)は「崩れたのは朝。バス停のスペースが少し川側に突き出ていたからだろう」と驚いた様子だった。
金目川、河内川周辺では、住宅地の道路冠水もあったが、幸い、人的被害は確認されていない。市災害対策課は全国で初めてとなった「緊急安全確保」について、▽河川の水が堤防を越えた▽地中に含まれる雨量指数が土砂災害発生の恐れを示した▽雨がさらに降り続く見込みだった――ことから、災害対策本部会議で発令を判断したと説明した。
崖崩れによる土砂災害も相次いだ。
逗子市沼間の横浜横須賀道路の逗子インターチェンジ(IC)出口付近で午前8時頃、高さ約45メートルののり面が幅約90メートルにわたって崩落。ワンボックス車1台が巻き込まれて横転し、運転していた50歳代の男性が軽傷を負った。現場では約2600立方メートルの土砂が崩れ落ちたとみられる。付近は通行止めとなり、復旧のメドは立っていない。
崩れたのり面の崖上は住宅地で、被害の拡大を不安がる声も。復旧作業を遠巻きに見守った近くの中学1年の男子生徒(13)は「昨夜、日付が変わるくらいまで『ゴー』という雨の音で眠れなかった」という。
小田原市江之浦では午後1時35分頃、崩れた裏山の土砂で2階建ての一軒家が全壊した。市などによると、住人は外出中で無事だった。
横須賀市緑が丘でも午前8時頃、市営諏訪公園の石垣が高さ約5メートル、幅約10メートルにわたって崩落し、公園下の諏訪大神社の参道に流れ込んだ。畑
「ドドーン」突然目の前に土砂…神奈川で崖崩れ52か所 - 読売新聞
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