Rechercher dans ce blog

Sunday, December 5, 2021

「20年前のドバイのよう。まだまだ開発の余地」 イランからの移住者、輸入ビジネスに活路 - 東京新聞

オマーンの首都マスカットで11月中旬、200種類以上のイラン製品が並ぶシャラファティさんの雑貨店

オマーンの首都マスカットで11月中旬、200種類以上のイラン製品が並ぶシャラファティさんの雑貨店

<「中東のスイス」で生きる オマーンを選んだイラン人(下)>

 オマーンの首都マスカットの中心地区。交差点の角に構えた雑貨店には、床から天井までところ狭しとイラン製品が並ぶ。お茶やお菓子、ナッツや高級スパイス「サフラン」まで、客のニーズにあわせた商品は200種類に上る。

 「店を始めた5年前はイランの店は2軒だけ。今では25軒以上だ」。店主のササン・シャラファティさん(30)が振り返る。近所には旅行会社やキッチン雑貨店、スーパーなどのイラン系の店があふれ、「イラン人が増えると、うちのお客さんも増えて助かる」と笑った。

◆首都72万人のうち約5万人

 人口約72万人のマスカットには5万人近いイラン人がいるとされるが、その多くが2018年に米国の経済制裁が再開されてから移住してきたという。

 マスカットでイラン製じゅうたんを輸入販売するアミール・デフシッドさん(52)は、約20年前にオマーンに来た先駆者。「制裁が始まってから(移住の)大きな波が起きた。イランの状況が相当厳しいのだろう」と、経済制裁の回避が移住を促したとみる。

 オマーンはイランと関係が良好なため、他の湾岸諸国のようにイラン人への風当たりも強くない。他国では審査が厳しい銀行口座の開設や営業許可の取得も、オマーンでは問題なく進む。

 イラン料理店で働くアリ・モンタゼリさん(30)は5年前、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで就労ビザが取得できず、オマーンにやってきた。イラン人移住者が増加する現状を「オマーン人はイラン人を受け入れてくれる。そうした居心地のよさも理由の1つだろう」。

◆食事や文化にも共通点

 イラン人がオマーンを選ぶのは、食事や文化に共通点が多いのも一因だ。オマーン料理には肉や豆の煮込みが多く、サフランで炊いた黄色い米もイラン料理を思わせる。

オマーンの首都マスカットで11月中旬、ビジネスの拡大を狙う精肉輸入業のモハマディさん

オマーンの首都マスカットで11月中旬、ビジネスの拡大を狙う精肉輸入業のモハマディさん

 イラン産牛肉を輸入するサマド・モハマディさん(50)さんも、そこに目を付けた1人だ。「食文化が似ているのは私のビジネスには重要だ」と話し、昨年開いた小売店には、イランから届いた新鮮な牛肉の塊が何本もつり下がる。売れ行きは好調で、「利益が見込めれば本格的に進出する。オマーンは20年前のドバイのようで、まだまだ開発の余地がある」(マスカットで、蜘手美鶴、写真も)

関連キーワード



おすすめ情報

Adblock test (Why?)


「20年前のドバイのよう。まだまだ開発の余地」 イランからの移住者、輸入ビジネスに活路 - 東京新聞
Read More

No comments:

Post a Comment

英政府、水際対策で全ての渡航者に渡航前検査の再導入を発表(英国) | ビジネス短信 - ジェトロ(日本貿易振興機構)

英国政府は12月4日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」の感染拡大を受け、イングランドに渡航する12歳以上の全ての人に、入国前48時間以内のPCR検査または迅速抗原検査の陰性証明の提示を義務付けることを発表した( プレスリリース )。同措置は、12月7日午前4時から適用され...