静岡県熱海市で発生した土石流の起点付近にあった「盛り土」について、県は、遅くとも2011年1月には、崩落前の規模に造成されていたとの見解を明らかにした。難波喬司副知事は14日の記者会見で、「計画とは異なる盛り土が行われており、条例違反の可能性が高い」と指摘した。
土石流の発生後、県は外部から11年1月31日に撮影された盛り土周辺の写真の提供を受け、形状などを分析した。10段ほどの階段状に積まれ、高さは約50メートルに達していたという。県土採取等規制条例で定められた基準(15メートル)の3倍を超える高さだ。
盛り土を巡っては、一帯の土地を所有していた神奈川県の不動産会社が07年3月、熱海市に計画書を提出。3段積みで高さ15メートル、計約3万6000立方メートルの盛り土を行う計画だった。
静岡県は過去の地形データなどを基に、土石流で流れ出た土砂の総量は5万5500立方メートルで、その大半が盛り土だったと推定。同社が計画を大幅に超える盛り土を行った上、排水設備などの安全対策を怠った疑いもあるとみて調べている。
土石流が発生した原因について、難波副知事は「地中に浸透しやすい長雨が続き、連鎖的に盛り土が崩落した」との見方を示した。
盛り土周辺の土地は11年2月、同社から別の個人に売却されている。
土石流の盛り土、10年前には崩落前の規模に造成か…県「条例違反の可能性高い」 - 読売新聞
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