南アフリカで、大規模な汚職事件への関与が疑われているズマ前大統領が政府の調査への協力を拒み、裁判所は禁錮刑の実刑判決を言い渡しました。前大統領の在任中、政府機関の汚職体質が深刻化したと指摘されていて、判決を受けた前大統領の今後の対応が焦点となっています。
南アフリカのズマ前大統領は2009年から9年間の在任中、電力会社など、いくつもの国営企業を舞台に、「ステート・キャプチャー」、「国家そのものを横領した」とも呼ばれる大規模な汚職事件に関わった疑惑が持たれ、政府が任命した法律家からなる調査委員会が関係者への聞き取りを進めています。
しかし、ズマ前大統領は聞き取り調査に数回出席しただけで、それ以降は裁判所の命令に従わずに出席を拒んでいたことから、裁判所は29日、法廷を侮辱したとして禁錮1年3か月の実刑判決を言い渡しました。
南アフリカは豊富な鉱物資源を有し、アフリカの新興国として注目される一方、ズマ政権時代に、不透明な入札や与党に近い人物の縁故採用など政府機関の汚職体質が深刻化したと指摘されていて、国営の電力会社が設備の補修費用が足りずに停電が頻発しているほか、国営の航空会社の経営が行き詰まるなど、市民生活にも影響が出ています。
ズマ前大統領は、一連の疑惑は政治的な策略だとして関与を否定していて、判決を受けた今後の対応が焦点となっています。
南アフリカ 汚職事件の関与疑惑 前大統領に実刑判決 - NHK NEWS WEB
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