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Tuesday, June 8, 2021

萩原朔太郎、スペイン風邪か 103年前の書簡に 群馬 - 産経ニュース

見つかった萩原朔太郎の書簡
見つかった萩原朔太郎の書簡

前橋市出身の詩人、萩原朔太郎(1886~1942年)が約100年前、世界的に流行していた「スペイン風邪」にかかっていたことを示す書簡が見つかった。朔太郎が前橋市の実家から東京在住の友人に送ったもので、前橋市の担当者は「時代を映す貴重な資料」としており、前橋文学館では14日から一般公開する予定。

書簡は、便箋2枚のペン書。大正7(1918)年11月4日の消印で、交流のあった山形県出身の詩人、竹村俊郎(1896~1944年)に送られた。全集にも未掲載の新資料で、市が今年3月、東京都内の古書店から購入した。

その中に「目下流行の例の悪風邪に犯され、昨日から臥床(がしょう)してゐる次第」という一文があった。「例の悪風邪」は、同時期の1918~20年にかけてパンデミック(世界的な大流行)を起こした「スペイン風邪」と呼ばれるインフルエンザとみられる。

新型コロナウイルスの世界的感染と比較して取り上げられることも多いスペイン風邪だが、WHO(世界保健機関)によると当時、世界の人口の25~30%が感染し死者は4000万人にのぼった。国内でも2800万人が感染、死者は38万人に達したとされている。

国内の感染は、同じ大正7年の夏から翌年2月にかけ拡大。春には一度おさまったが秋に再燃し結局、計3回流行したとされる。県内もほぼ同じ経過をたどったことから、スペイン風邪の可能性が高い。

書簡の趣旨は、竹村の詩集出版に力を貸したい、上京して竹村に会いたいが、悪風邪で出られないというもの。「まことに残念だが当分上京はむづかしい」と記したうえで、「今しばらく立つてから来ていただけると都合がよい」と竹村の前橋訪問を促し、「兄(けい)の詩集出版については及ばずながら、僕のできるだけのことをしたい。序でも跋(ばつ)でも書く」「とにかく全力を盡(つく)す」と訴えている。

朔太郎は前年に刊行された詩集「月に吠える」で世の注目を集めており、病床にありながら世間への発信意欲がうかがえる。竹村は約1カ月後の12月、前橋の朔太郎を訪ねて詩集の序文を依頼、朔太郎は翌年春に刊行された竹村の第一詩集の序文を執筆している。前橋市は、この時期の朔太郎の日記や書簡は少なく「今後の朔太郎研究の基礎的資料となる」と指摘する。

前橋文学館では、書簡を「蔓延(まんえん)防止等重点措置」が明ける予定の14日から18日まで無料展示し、19日から8月1日までは特別企画展(入館料500円、高校生以下無料)として公開する(午前9時~午後5時、水曜休館)。

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