日銀は昨年度・2020年度の決算を発表し、大規模な金融緩和で資産の買い入れを続けた結果、ことし3月末時点の総資産が700兆円を超えました。新型コロナウイルスの感染拡大で買い入れを増やしたETF=上場投資信託の時価総額は51兆円余りに上っています。
日銀が発表した昨年度の決算によりますと、ことし3月末時点の総資産の合計額は714兆5566億円で前の年度から110兆720億円、率にして18%増加しました。
これは、昨年度の日本のGDP=国内総生産の1.3倍の規模となります。
新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、企業の資金繰り支援策を含めた追加の金融緩和を行ったことで、金融機関向けの貸出金が125兆8402億円と2.3倍に増え、株式市場の不安定化を抑えるために買い入れた、ETFの取得額は35兆8796億円と20%増加しました。
日銀によりますと、ETFを市場価格で計算した金額は、51兆円余りに上り、東証1部に上場する株式の時価総額のおよそ7%に当たります。
日銀は、ことし3月に実施した金融緩和策の「点検」で、ETFの買い入れは市場が不安定化した際に行うなど方針を修正しましたが、価格の変動が大きい株式を大量に抱えるリスクは膨らみ続けています。
日銀 総資産714兆円余 前年度の18%増 日本GDPの1.3倍 - NHK NEWS WEB
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