縄文時代早期初頭の竪穴建物跡などが確認された相原第1遺跡=都城市山之口町
同課によると、前平式土器は、1万1000年前ごろの数百年間、南九州で使われた。貝殻などでつけた文様が特徴で、上野原遺跡(霧島市)などでも出土している。集落遺跡では、さまざまな年代の土器が一緒に見つかるのが一般的で、単一型式のみが見つかるのは珍しい。この集落は、何らかの理由で住人が移動した可能性がある。
調査は2020年度に始まり、約5000平方メートルを発掘。13棟の竪穴建物跡、25基の調理場跡を確認した。調理場跡には炭化したドングリもあり、狩猟以外でも食糧を確保した様子がうかがえる。
土器は前平式の中でも初期型とされる円筒形のものが約4000点、石器類は狩猟具、木の実をすりつぶすのに使ったとみられるものなど約1000点が出土した。より古い地層では、旧石器時代の可能性がある土坑も確認された。
26日に現地説明会があり、同課の永山鏡太郎主事は「この時代の暮らしぶりを知る手がかりとなる。石器の品ぞろえなどを調べ、当時の集落構造を解き明かしたい」と話した。
縄文時代に詳しく、4月に現地を視察した鹿児島県立埋蔵文化財センターの前迫亮一前所長は「南九州の縄文時代早期初頭の様相を語る上で欠かせない遺跡になる」と評価した。
新型コロナウイルス感染防止のため一般公開はしない。6月から埋め戻し、年度内に報告書をまとめる。
1万1000年前、縄文早期初頭の集落跡発掘 同型式の土器も出土 都城・相原第1遺跡 | 鹿児島のニュース - 南日本新聞
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