東京五輪・パラリンピック組織委員会と政府、東京都、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)の代表者は28日、選手向けの新型コロナウイルス対策をまとめた「 プレーブック」の改訂版について確認した。
発表資料によると、東京五輪・パラリンピック大会に出場するアスリートとチーム役員は原則毎日検査するほか、全ての大会関係者には出発前に2回の検査を求める。滞在中の公共交通機関の使用は禁止する。また、組織委の武藤敏郎事務総長は記者会見で、行動計画に反した場合には資格のはく奪も検討すると述べた。
五者協議後に発表された改訂版では、入国時に陰性証明が必要とした上で、空港でも検査をすることを明記。到着後の3日間は自室で隔離が必要としながらも、アスリートとチーム役員については、期間内の検査が陰性であれば、組織委の監督下で活動はできる。
組織委はIOC、IPCと共に医療専門家らの助言を受けながら選手や大会関係者らの感染対策をまとめたプレーブックの第1版を今年2月に公表。大会参加者に日本到着時にコロナ検査の陰性証明を提示することや、少なくとも4日ごとに検査を受けることとしていた。その後、変異株の感染拡大など状況の変化に対応するため大幅に更新をした第2版を策定した。
開催都市である東京都では、3度目となる緊急事態宣言が出され感染収束のめどが立っていない。組織委の武藤敏郎総長は26日の会見で、日本看護協会に大会期間中の医療スタッフとして看護師500人の確保を要請したことを認めた上で、「地域医療に影響がないよう勤務時間やシフトで対応して折り合う」と述べた。
一方で、28日に開かれた政府の新型コロナ感染症対策調整会議では、組織委の感染症対策センターや大会保健衛生支援東京拠点を6月に開設する方針が示された。大会開催中は選手村に設置する診療所発熱外来などを24時間態勢で運営する。大会期間中にアスリートらへの医療提供を行う大会指定病院には、組織委員会が協力金を支払う予定としている。
7月に予定されている大会は海外からの一般客の受け入れを断念して行われることになったが、アスリートやコーチ、競技団体の関係者やメディアなどが200カ国余りから東京に集まる。組織委は入国する大会関係者の削減についても精査している。
(プレーブック改訂版の詳細を追加して更新します)
アスリートは原則毎日検査、出発前に検査2回を要請-東京五輪 - ブルームバーグ
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