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Wednesday, March 31, 2021

「新型出生前検査」国の方針 転換へ 医療機関認定に国も関与 - NHK NEWS WEB

去年、新型出生前検査を受けて赤ちゃんの染色体に異常があると判定された40代の妊娠中の女性が、どんな悩みに直面し、どんなサポートを必要としたか語ってくれました。

女性は不妊治療の末に妊娠し、高齢出産だったため検査を受けることを検討しました。

まずはインターネットで情報を集め「認定施設」と「非認定施設」があることを知り、非認定施設は検査費用が安かったことから、どちらで受けるか悩んだと言います。

女性は当時を振り返り「不妊治療でかなり出費がかさんんでいたので、費用を抑えられるのであれば抑えたいと思っていました。ただ、通っていた産婦人科のクリニックに相談したところ、検査後のサポートがしっかりしている施設で受けたほうがいいと言われ、認定施設で受けることを決めました」と話していました。

そして、産婦人科のクリニックから紹介してもらった「認定施設」の医療機関で検査前のカウンセリングを受け、染色体異常のことや、検査で分かることなどについて理解を深めてから、改めて検査を受ける決断をし、採血をしました。

検査結果については夫婦で医師から説明を受けました。

クリニックで目にした検査結果の用紙に、ダウン症の可能性を示す「21トリソミー」「陽性」の文字が目に入った時は、大きな衝撃を受けたということです。

女性は「頭がもう真っ白になりました。夫の顔も見ることができず、ただ結果が書かれた用紙をじっと見ていました。その時は全く知識もなかったので、育てられるのかなという気持ちのほうが大きかったです」と話していました。

女性は「育てられるかどうか判断するため、いろいろな情報を知りたい」と医師に伝えて、ダウン症協会の人を紹介してもらいました。

ダウン症の3歳の子どもがいる家族と成人している子どもがいる家族の2組と会って話をしたということです。

子どもや家族の笑顔に触れただけでなく、治療費についても聞けたことから、夫婦の家計と照らし合わせて具体的にイメージできたと言います。

さらに、小児科の医師にも話を聞き、生まれたあとにどういう治療をすればいいのか、小学校に進むときにはどういう選択肢があるのかなど説明を受けました。

一方、妊婦や家族を支援している団体から、中絶をした家族を紹介してもらって話を聞き、さまざまな情報をもとに夫婦で話し合いを重ねました。

将来の不安はありましたが、2人で選んだ答えは「育てよう」というものでした。

女性は「私たちの20年後も見えないのに、この子の20年後を私たちが勝手にイメージして想像して、悲観しているのはおかしいよねと、だったらこの子を愛情たっぷり育てて、楽しく過ごそうと、ハードルを1つずつ越えて家族になろうと、2人で納得しました。いろんな人の話を聞いて少しずつ覚悟を持てたことはよかったです」と話していました。

一方で、自身の経験を振り返り「もし検査で異常が分かった時にどうするかということをきちんと考えてから受けたほうがいいですし、障害のことももっと詳しく知ってほしい」と話していました。

女性は出産を今年5月に控えています。

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