中国「アメリカの民主主義」連日非難 “民主主義サミット”前に
記者
「北京のこちらの会場では、まもなく中国のシンクタンクによる会見が始まろうとしています。テーマは、アメリカの民主に対する10の疑問ということです」
6日に行われた名門・中国人民大学のシンクタンクの会見。「人々の幸福を高めているのか」などの10の疑問に答える形で、アメリカの民主主義を非難する報告書を発表しました。
中国人民大学 劉元春副学長
「人類が最も団結を必要としている時に境界線を引き、世界に分断を作り出そうとしている。これに多くの国が不満を持っている」
この発表の背景にあるのが・・・
ホワイトハウス サキ報道官
「サミットの目的は、世界中から多様な民主主義の経験を代表する政府を集めることです」
バイデン政権が9日から開催する「民主主義サミット」。主要なテーマは「人権尊重の促進」などの3つで、日本や台湾など111の国と地域を招待しましたが、中国は含まれていません。これに反発する形で、中国政府は連日、非難を繰り返しているのです。
中国外務省 趙立堅報道官
「アメリカ式民主は、国内では国民をだますからくりで、国外では覇権主義政策を推進する道具だ」
この翌日には、中国政府が「中国の民主」というタイトルの白書を発表し、「中国では選挙で選ばれた人民代表は常に国民の監督を受け、次の選挙を待たなくても罷免などができる」と優位性を主張。さらに、5日には中国外務省が「アメリカの民主状況」と題した文章で、大統領選挙などで高額の運動資金が使われ、「金権政治」に陥っていると指摘しました。
北京市民
「アメリカは資本主義のための民主主義で、中国は人民のための民主主義だ」
「銃撃事件も多く、人種差別もあるアメリカに民主主義はない」
共産党系メディアでも連邦議会襲撃事件の写真や風刺画を使い、アメリカの民主主義を非難するキャンペーン報道が連日行われている中国。しかし、香港では民主派の立法会議員の議員資格がはく奪されたり、民主派団体が次々と解散に追い込まれたりしていて、欧米から批判を浴びています。
中国としては「中国式」民主主義を前面に出し、アメリカの民主主義の問題点を非難することで、自らの正統性を示す狙いがあるとみられます。
中国「アメリカの民主主義」連日非難 “民主主義サミット”前に - TBS NEWS
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