「時短社会」「働き方改革」……。働く時間はどんどん短くなるなかで、時間に追われながら、毎日をがむしゃらに生きる。しかし成果主義のこれからの社会では、その努力は報われそうにない。そんな生きづらい社会のなかで、「遅刻はするけど、きちんと成果を出す」のがひろゆきこと西村博之氏だ。
ゼロからイチを生み出す独自のアイデアで“2ちゃんねる”“ニコニコ動画”を創出し、日本のインターネットメディアをけん引してきた。彼が考える仕事において「本当に頑張るべきこと」とは何なのか。
なまけるのが苦手で、頑張りすぎてしまうビジネスパーソンは、いったい何を意識して働けばいいのか。「成果社会で生き抜くための時間の使い方」を伝えた『なまけもの時間術 管理社会を生き抜く無敵のセオリー23』(学研プラス)の中から、ひろゆき流の「なまけもの経営術」をお届けする。
ひろゆき(西村博之) 1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカのアーカンソー州に留学。99年にインターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年に株式会社ニワンゴ取締役管理人に就任。06年、「ニコニコ動画」を開始し、大きな反響を呼ぶ。09年「2ちゃんねる」の譲渡を発表。15年に英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。著書に『なまけもの時間術 管理社会を生き抜く無敵のセオリー23』(学研プラス)など多数(撮影:干川 修)「好きを仕事に」は万能のスローガンじゃない
自分に向いた仕事をしている人や自分の好きなことを仕事にしている人は、ひと昔前よりずっと増えているのでしょうが、やっぱり絶対数的には、まだ圧倒的に少ないと思います。
僕だって、今の仕事は趣味の延長ですが、今の仕事が一番向いているのかと言われたら、それは分かりません。
例えば、プログラミングはパズルと一緒で必ず「正解」があります。やり方さえ間違えなければ絶対に動く。そういう点で、正解がないことも多い営業職とかよりは僕の性に合っているとは思います。
でも、今まで経験したことがないことをやってみたら、今の仕事より、もっと向いていると感じる可能性もゼロではないのです。
それに、好きなことを仕事にしようと決めた途端に、いきなり挫折してしまう場合なんかもあると知っておいたほうがいいと思います。
以前、食べることが好きな友人が、飲食店をやりたいと言って、いろいろと調べていたことがあります。ところが、食べることが好きなだけに、食材にこだわりすぎて原価率が大変なことになってしまい、結局、やめることにしたみたいです。
こう言ってはなんですが、「それなりに好き」くらいの人が、原価率を抑えた「それなりにおいしいもの」を出せたほうが儲(もう)けもきちんと出るし、成功しやすいのではないでしょうか。
僕も、ゲーム好きだから向いているかと思って、ゲーム会社で働いたことがあります。でも、そこら中にゲームがあると、「飽きたら次、飽きたら次」ということが延々とできてしまいます。すると、逆にどのゲームにも没頭できず、ゲームをやっても楽しくないみたいな状況に陥り、会社も割とすぐに辞めてしまいました。
そう考えると、「好きなこと」と「仕事として向いていること」「仕事として成り立つこと」は、両立しない場合も多い気がするのです。
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というわけで、好きじゃないことを仕事にしている人はいまだに多いし、好きなことを仕事にする方向を探ることが、必ずしもうまく機能するわけではないのです。
だとしたら、なおのこと、自分の自由な時間を確保することが本当に重要だと思います。 自分は何に幸せを感じているのか。これが分かっている人は、逆算的に「じゃあ、それをする時間を確保するために、どんな仕事をしたほうがいいのか」を考えるのが得策でしょうね。
そうすれば、大して好きな仕事じゃなくても、「仕事は仕事、趣味は趣味」と割り切って、仕事以外の時間に、思いっきり趣味に没頭することができますよね。
そして、むしろそういう人のほうが、自分が何に幸せを感じるのかも分からずに「仕事が好きになれない」なんて悶々(もんもん)と悩んでいる人より、ずっとラクで幸せに生きられるんじゃないかと思うのです。
僕の知り合いにも、建設会社に就職した後に「自分は夕方以降は遊びたいんだ。そのためには『9時5時』の公務員になるしかない」と一念発起して、公務員試験に受かってしまった人がいます。
公務員試験はかなり難しいはずですが、いきなり合格していました。「夕方以降は確実に遊べるライフスタイル」を手に入れたい一心で頑張ったのでしょう。
一方で、自分は何が好きで、何をしていると楽しいのかということすら、自分で把握できていない人も多い気がするのです。
そういう人は、いろいろやってみる時間を確保して、「あ、これは面白いな」と思えるものと出会うタイミングを逃さないようにすることが大事ですね。さらには誘ってくれる友達とか、誘われたら「とりあえず乗ってみるマインド」なんかを持ってみるのも、おすすめです。
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趣味を仕事にしてたくさん稼げる人もいれば、仕事と趣味を完全に切り分け、趣味に使える時間をきちんと確保する人もいる。
はたまた、薄給だけど好きな仕事を「お金がもらえる趣味」と考えて、ダブルワークしたっていい。まあ、副業解禁が進んでいるとは言われつつも、副業を公式に認めている日本企業は、実際まだまだ少ないとは思いますが。
ともかく、働き方って、唯一無二の正解のある話ではない気がするのです。
「自分にとってどんな状態が一番楽しいのか」は人それぞれ違うのだから、まず、その一番大事なところを、自分でしっかり見つめてみたらいいのではないでしょうか。
そうやって自分目線で時間を扱えるようになるだけでも、幸福度はだいぶ上がると思いますよ。
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