1年半近く続いた特需は曲がり角を迎えている
pearlinheart / PIXTA
今は「コロナ特需」と呼べるような自宅購入ブームである。緊急事態宣言が出てから、人が集まる場所への外出は自粛された。そこで生まれたのが、この「コロナ特需」だ。このため、売れ行きは好調に推移し、不動産業界はコロナのダメージが少ない業界の1つになった。
しかし、新型コロナの感染者数が急減する中で、旺盛だった住宅需要はどうなるのか?1年半近く続いた特需は曲がり角を迎えつつある。特需が終わる前に自宅についてやっておくべきことをまとめてみた。
「住宅検討」に割ける時間が急増
家を買うために費やす時間は土日に集中する。不動産屋が水曜などの平日の週休2日なのもその理由からだ。平日も休日も家に長くいるからこそ「リモートワークができる部屋が欲しい」「郊外に行ってでも、もう少し広い家に住みたい」というニーズが湧いてくる。これが「コロナ特需」だ。
しかし、10月に緊急事態宣言が明けて、時短要請や人数制限などは緩和・解除の方向で進んでいる。近いうちに、GoToキャンペーンも再開されるかもしれない。これまで行くことができなかった鬱憤を晴らすかのように観光地で新たな別の特需が生まれることになる。土日祝日はレジャーや旅行に行く人が増えると住宅需要は減らざるを得ない。
1か月間に休みが10日あるなら、これまで外食にも実家にも観光にも旅行にも行けなかったのでまるまる10日住宅購入に割くこともできた。しかし、これからこの10日の熾烈な奪い合いが始まるのだ。
住宅は気持ちが冷めると、優先順位が圏外に落ちるものだ。それは過去の増税前の駆け込み需要とその反動減が何度も起きたことが証明してくれている。結婚や出産や入学というトリガーに端を発する一定の持ち家需要はコンスタントにあるものの、「みんながやっているから」的な浮かれた需要も多いのが住宅需要なのだ。
持ち家は「コロナ収束前」に売っておくべき理由 - 東洋経済オンライン
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