古賀大己
政府は6日、2021年度の実質成長率を1月時点の4・0%から3・7%に下方修正すると発表した。4~6月の緊急事態宣言で消費が落ち込んだことなどが影響した。ただ、ワクチン接種の進展などで、年内には国内総生産(GDP)がコロナ前の水準に回復するとし、年度内としていた1月時点の予想より3カ月前倒しした。
政府がこの日の経済財政諮問会議で最新の試算を示した。今回は22年度の見通しも初めて出し、実質成長率は2・2%とした。実現できれば、実質GDPは約558兆円となり、消費増税前の18年度に記録した約554兆円を超えて過去最高になるという。
試算によると、外出自粛や時短営業などの影響で21年度の個人消費の伸び率は3・9%から2・8%に下方修正した。一方で、米国や中国向けが好調な輸出や、輸出などに応えるための企業の設備投資の伸び率はともに上方修正した。そのうえで、21年度後半はワクチン接種が進んで外食などのサービス消費も回復し、GDPは年内にコロナ前の水準を回復することが見込まれるとした。
日本経済研究センターが6月にまとめた民間予測の平均では、21年度の成長率は3・59%で、政府見通しよりやや慎重だ。GDPがコロナ前の水準に戻る時期は21年10~12月期と予測しており、政府と並ぶ。また、22年度の成長率は2・64%で、政府より高い成長を見込んでいる。(古賀大己)
GDPコロナ前水準「年内に回復」 政府試算で前倒し - 朝日新聞デジタル
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