ジャイアントパンダが硬い竹を食べ続けられるのは、あごの関節や歯のかみ合わせが独自に進化を遂げたためだとする研究成果を、フィンランドと中国の国際研究チームがまとめた。論文が英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。
パンダは200万年前までに、中国の竹林地帯でクマとの共通の祖先から分かれたと考えられている。他の動物が見向きもせず、豊富に生える竹を主食として進化してきた。
竹の外皮には有毒成分が多く含まれる。国際チームのフィンランド・トゥルク大などは、パンダが竹を食べる際、上下4本の犬歯の奥に並ぶ「前臼歯」を使って外皮を剥いでから、内側の比較的軟らかい部分を臼歯ですり潰している点に注目。パンダとヒグマ、ホッキョクグマのあごと歯の骨を3次元スキャンして比較した。
その結果、他のクマでは退化した前臼歯が発達していることを確認。竹をすり潰しやすいように、あごの関節が犬歯に邪魔されずに横方向に動く構造になっていることも突き止めた。
北海道大の坪田敏男教授(獣医学)の話「狩りがそれほど上手でなく、植物を主食にしたとみられる。竹を食べられるようパンダの歯が進化したとする今回の研究は着眼点がよく、説得力がある」
竹食べるパンダ、他のクマで退化した前臼歯が発達…あごの関節も横方向に動く構造 - 読売新聞
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