Rechercher dans ce blog

Sunday, June 20, 2021

ちゃぶ台を素手で引き裂くなど、朝メシ前。『刃牙』シリーズ・範馬勇次郎の強さは、科学を超越している!(柳田理科雄) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース

こんにちは、空想科学研究所の柳田理科雄です。マンガやアニメ、特撮番組などを、空想科学の視点から、楽しく考察しています。さて、今日の研究レポートは……。

マンガにはしばしば「とんでもなく強い人」が登場するけど、「素手で強い」という条件で考えるなら、最強は範馬勇次郎ではないだろうか。

『刃牙』シリーズに登場するこの人は、主人公ではなく、主人公・刃牙の父親である。身長190cm、体重120kg強。ホッキョクグマを素手で倒し、厚さ20cmの鉄扉を拳でぶち破り、100人の機動隊をなぎ倒して……いや、こんな事例を並べても、勇次郎の強さの真髄は伝わらない!

勇次郎が「地上最強の生物」と呼ばれるまでになったのは、ひたすら己に強さを求め続けたからだ。その結果、本当に無敵となり、彼と戦おうとする者はいなくなった。

ここに至って、勇次郎はどうしたか? わが子・刃牙を徹底的に鍛え上げ、自分の敵とすることにした! 刃牙もこれに応え、父を乗り越えんと修羅の道をゆく――というのが『刃牙』シリーズの大枠だ。

ここでは印象的なエピソードをいくつか紹介したい。もう笑ってしまうような強さである。

◆ちゃぶ台を手で引き裂く!

実際どれほどすごいのか。その強さをエピソードの一つが、ちゃぶ台を引き裂いたこと。しかも素手で!

これだけでもビックリだが、それだけで終わらないのが勇次郎だ。まず木目に沿って二つに引き裂いた後、二つになったちゃぶ台を重ね合わせ、今度は木目に垂直に引きちぎった!

すごい。木というものは、木目に沿うか沿わないかで強度が極端に変わる。作中のちゃぶ台は直径80cm、厚さ3cmほどと思われた。杉材だとすれば、木目に沿って引き裂いた力は6.5t。それだけでも驚異的だが、木目に垂直に引きちぎった力は110tなのだ!

イラスト/近藤ゆたか
イラスト/近藤ゆたか

とはいえ、これくらいのことは、勇次郎にとっては朝メシ前である。

勇次郎は、巨大なゾウを素手で倒したこともある。

それも、そこらの凡ゾウではない。これまでに動物977頭、人間41人が犠牲になり、殺処分のために投入された武装レンジャー部隊も壊滅したという凶暴なゾウだ。

サイズも規格外れで、横たわった足の裏の直径が、取材する記者の身長の2倍もある。ここから推定される体高は24m、なんと8建てのビルの高さと同じ。

すると体重は推定1600t。勇次郎の体重は120kgだから、なんと1万3千倍である。これに勇次郎が立ち向かうのは、体重5.3gのカマキリが体重70kgの人間に挑むも同然。「蟷螂(とうろう)の斧」という言葉は「弱い者が無謀な挑戦をする」という意味だが、勇次郎はその言葉を実践し、圧勝した。

◆自分で自分を殴ったほうが幸せ!

勇次郎の超人性は、体力だけではない。ただそこにいるだけで、周囲を圧倒する。

たとえば道を歩いているだけなのに、すれ違う人々が一瞬、動きを止めてしまう。劇中のナレーションは、「サバンナでチータに出くわしたインパラが、絶望的状況に全身がすくみ、動けなくなるのと同じ」と説明していた。生物学では「擬死(ぎし)」と呼ばれる状況に、周囲の人々を陥れるのだ。

その極端なエピソードがある。

4人の兵士が小銃を持って門を固めている。勇次郎が近づくと、1人の兵士が銃を横にして遮った。勇次郎はその兵士を突き飛ばし、怒りの形相に。その髪は逆立ち、全身からオーラのようなものが発散される。すると――残る3人の兵士のうち、2人が殴り合いを始め、1人が自分自身を殴り始めたではないか!

これ、何が起こったのか。勇次郎の解説を要約すると「立ち向かうと殺される。逃げても殺される。ならば自分たちで殴り合い、自分で自分を殴ったほうが幸せ」ということらしい。

自然界の動物も、強いストレスを受けると、自分の体を噛んだり、羽毛をむしったりするなどの自傷行動に走る。兵士たちにとって、勇次郎の接近が猛烈なストレスになったのだろう。

イラスト/近藤ゆたか
イラスト/近藤ゆたか

このように肉体的にも精神的にも人間を超越している勇次郎だが、間違いなく人間だ。作品のなかで、勇次郎の誕生の場面が描かれている。

それは195X年4月X日。周囲の状況から、彼は確かに人間の母親から生まれている。ただし、生まれる途中で驚くべき行動に出た。

「俺を取り上げろ!!!」「失敗は許さないッッッ」「無事に取り出せッッ」

 生み落とされながら、助産師に命令したのである。こんなコトをした人物は、マンガですら史上初だろう。

もちろん、初乳を与えようとした母親にも命じた。

「なにをしているッッ」「早く飲ませろッッッ」。

2人の述懐によれば、これらの命令は、言葉ではなく脳に直に届いたという。

その日、複数の国の首脳がこう直感した。

「何処か……たとえば東洋の何処か そんなちっぽけな小国で 恐るべき兵器が生まれるッッ」。

それゆえ彼らは、核兵器の保有を決意したという……! 

ええっ、ホントですか!? これはもう科学では説明できません。殺気というか、覇気というか、そういう科学を超えたナニモノかが全世界に伝播したのだろう。筆者はもうお手上げで、あとはただ、『刃牙』シリーズで勇次郎の強さを堪能するしかないッッッ。

Adblock test (Why?)


ちゃぶ台を素手で引き裂くなど、朝メシ前。『刃牙』シリーズ・範馬勇次郎の強さは、科学を超越している!(柳田理科雄) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
Read More

No comments:

Post a Comment

英政府、水際対策で全ての渡航者に渡航前検査の再導入を発表(英国) | ビジネス短信 - ジェトロ(日本貿易振興機構)

英国政府は12月4日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」の感染拡大を受け、イングランドに渡航する12歳以上の全ての人に、入国前48時間以内のPCR検査または迅速抗原検査の陰性証明の提示を義務付けることを発表した( プレスリリース )。同措置は、12月7日午前4時から適用され...