閉ざされた扉の前で 羽田空港のアート作品 - 朝日新聞デジタル

嶋田達也2021年6月5日 12時00分

【動画】閉ざされた国際線前に置かれたアート作品=嶋田達也撮影

　羽田空港第2ターミナルの南端。シャッターの前に楽器のような68本のホーンがさまざまな方角を向いて並ぶ。

　中からは不思議な音が。スズキユウリさんと、細井美裕さんのアート作品「Crowd　Cloud」だ。日本語の断片を制御して流しているという。

拡大する羽田空港第2ターミナルに設置されたアート作品。後方のシャッターの向こうに新しい国際線施設がある=嶋田達也撮影

　日本文化を世界に発信する文化庁のプロジェクト「CULTURE　GATE　to　JAPAN」のひとつ。同プロジェクトでは、全国の空港や国際クルーズターミナルにも、多様な作品を展開している。

拡大するホルンからは不思議な音が聞こえてくる=嶋田達也撮影

　作品後方のシャッターの向こう側には国際線の施設がある。昨年3月、増便に向けて国内線に隣接して新設された。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で国際線は大幅に減便。わずか13日間で休止した。現在、国際線は第3（旧国際線）ターミナルに集約されている。

拡大する羽田空港第2ターミナルに設置されたアート作品「Crowd　Cloud」=嶋田達也撮影

　国内線も減便が続き、作品に近い保安検査場は閉鎖中。周囲はひっそりとしており、美しい声がよく聞こえた。（嶋田達也）

拡大する羽田空港第2ターミナルの一部の保安検査場は現在も閉鎖されている=嶋田達也撮影

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