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Monday, June 7, 2021

死者・不明者563人「6.26水害」 68年前の熊本市街地、被災直後の写真発見 | 熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞

 1953年に白川などが氾濫した「6・26水害」で、被災直後の熊本市中心部を撮影した写真28点が、九電工の専務だった増岡健一さん=享年(94)、福岡市中央区=の自宅にあった遺品の中から見つかった。

 鮮明な写真の裏には「27・June・1953 下通り 銀座通り交叉点附近」といった撮影日と場所が正確に書き込まれていた。当時の被災現場と現在の風景を比較することができる。

 1953年に白川などが氾濫した「6・26水害」の写真28点はことし2月、元九電工専務の増岡健一さんの遺品を整理していた、おいの藤田鉄平さん(69)=福岡市城南区=が見つけた。

 写真は、遮光性の高い封筒に入った状態で保存されていた。撮影日は6月27~30日。現在の下通や上通で、堆積した泥を撤去する様子や、ぬかるみながら行き交う人たちを写している。

 写真の裏には、撮影日や場所のほか、写真説明も書かれていた。当時、上通町に本社があった熊日前の写真には「刻々と入る被害の掲示を見る人々(熊日前)熊日も浸水。輪転機が水浸しで使用できず完全に機能停止。京町の個人印刷所でかろうじて号外、タブロイド判新聞を発行」と記されていた。

 撮影の経緯は不明だが、藤田さんは「写真の裏の筆跡は伯父のものと思う。九電工で働いていた当時、被災の様子を記録するために撮影したものではないか」と推測する。

 増岡さんは熊本市出身で、2018年に94歳で亡くなった。藤田さんは「貴重なものかもしれず、熊本の人に役立ててほしい」と、熊本市東区に住む藤田さんの長女、堤雅さん(44)を通じて熊日に寄贈した。

 白川に関する国の学習・交流施設「白川わくわくランド」を運営するNPO法人白川流域リバーネットワークの金子好雄代表理事(69)は「写真には撮影場所が正確に記載され、資料としての価値は高い。市中心部は現在でも浸水の危険性があり、住民への警鐘にもつながる」と評価している。

 「熊本県災異誌」(熊本地方気象台編)によると、6・26水害の県内の死者・行方不明者は563人に上った。国土交通省の記録では、白川流域の死者・行方不明者が422人、家屋の流失・全半壊が計9102戸。3万1145戸が浸水被害を受けた。(隅川俊彦)

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