働く人1人当たりの残業代などの所定外給与は昨年度、新型コロナウイルスの影響で前の年度より13%余り減少し、減少幅は比較可能な2013年度以降で最も大きくなったことが厚生労働省の調査で分かりました。
厚生労働省は、従業員5人以上の全国3万余りの事業所を対象に「毎月勤労統計調査」を行っていて、昨年度の結果を28日公表しました。
それによりますと、残業代などの所定外給与は昨年度、働く人1人当たりの月の平均で1万7028円と前の年度より13.3%減りました。
これは比較が可能な2013年度以降で最も大きい減少幅となっています。
所定外給与の減少幅を産業別でみると
▽「宿泊・飲食サービス業」が38.1%
▽旅行業や映画館などを含む「生活関連サービス・娯楽業」が36.9%
▽製造業が18.8%などとなっています。
また基本給や残業代、ボーナスなどを合わせた昨年度の現金給与総額は働く人1人当たりの月の平均で31万8081円で前の年度と比べて1.5%減りました。
給与総額の年度平均が前の年度を下回ったのは2012年度以来です。
また、昨年度の給与総額を就業形態別にみますと
▽フルタイムで働く人は41万6570円と、前の年度より1.9%
▽パートタイムで働く人は9万9083円と前の年度より0.9%いずれも減少しました。
一方、パートタイムで働く人は、働く人全体の31.01%と前の年度より0.5ポイント減り、2005年度以来の減少となりました。
厚生労働省は「新型コロナウイルスの影響で休業や営業時間の短縮などを余儀なくされた企業が多く残業代などの大幅な減少につながった」としています。
残業代など所定外給与 前年度比13%余減少 - NHK NEWS WEB
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