南極で昨年発見されて日本に持ち帰られた半世紀以上前のコカ・コーラ缶とロッテ「クールミントガム」が15日、国立極地研究所(東京都立川市)からそれぞれの製造販売会社に贈呈された。
コーラ缶は日本で初めて缶入りが発売された1965年当時のデザインで、クールミントガムも60年に誕生した時と同じ絵柄だという。昨年9月、昭和基地の東約5キロの沿岸で第61次南極地域観測隊の青山雄一越冬隊長らが、半ば雪に埋もれていた段ボールを見つけ、その中から発見した。
いずれの商品も未開封の状態。かつての観測隊員が、屋外の観測活動などの際に、非常食として携帯した食料の一部とみられ、缶詰も一緒に入っていた。
コーラ缶はさびているものの赤地に白い文字のデザインで判別できた。現在のようなプルトップではなく小さな缶切りのような道具が付いており、日本本社にも現物が残っていないタイプだという。
極地研でこの日、開かれた贈呈式には、青山隊長と、日本コカ・コーラ社マーケティング本部の佐々木章乃さん、ロッテブランド戦略部の毛利彰太さんが出席。青山隊長からそれぞれにコーラ缶とガムが手渡された。
佐々木さんは「半世紀以上前の南極でも、コカ・コーラが隊員に『さわやかさ』を提供していたと思うと誇りに思う」と述べ、米国の本社に送って現地の博物館に展示することも検討すると表明した。毛利さんは、クールミントガムが南極をモチーフに開発されたエピソードを明かし、「50年以上を経て戻ったことにロマンを感じ、うれしく思う」と語った。今後、ガムの中身がどうなっているかを研究し、今後の製品開発にも生かしたいとした。
贈呈を終えた青山隊長は、発見当時のことを「とても驚いて隊員たちも興奮していた」と振り返り、「両社に渡すことができてほっとした」と満足そうだった。
南極で発見された半世紀前の缶とガム、製造元のコカ・コーラ社とロッテに贈呈 - 読売新聞
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