草花や樹木の名前を覚えるのが苦手だ。自宅に花を飾ることもない。殺風景な部屋である。しかしながら、そういう生活はそろそろ改めた方がいいのかもしれないと、秩父地域のあちこちを回るたびに思い始めている。冬から春へと、季節が明らかに変わろうとしているのを実感するからである。
昨夏に着任してから、各地の自然がつくりだすさまざまな景観に魅了されてきた。ところが「ああ○○が色づき始めた」「今年の××は成長が遅いようだ」とはいかない。だから、公園などに植栽されている木々の名前が書かれた標識や看板は本当に助かる。ああそう、そう、こういう名前だったよね。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が再延長されるなど、どこかぎすぎすした雰囲気は今後も続くのだろう。だが、秩父地域の豊かな自然は、まぎれもなく貴重な財産である。生活を改めるべく、とりあえずは植物図鑑の購入を本気で考え始めている。 (久間木聡)
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