任期満了に伴う千葉県知事選は21日、投開票され、立憲民主党県連などが支持した、無所属新人で前千葉市長の熊谷俊人氏(43)が、元県議関政幸氏(41)=自民推薦=ら新人7人を破り、初当選を果たした。4月の衆参補選・再選挙や7月の東京都議選、次期衆院選を占う前哨戦とみられた選挙。自民党は同知事選としては20年ぶりの推薦候補を立てたが、一部国会議員が熊谷氏の支援にまわり、公明党は自主投票。与党の足並みが乱れ大差の敗北となった。投票率は38・99%(前回31・18%)。(太田理英子)
熊谷氏は、立憲民主党や国民民主党、日本維新の会の県組織の支援のほか、自民党で県選出の石井準一参院議員や公明党の一部国会議員からも支援を受けた。
3期目の現職森田健作知事(71)の不出馬により12年ぶりとなった新人対決。過去最多の八人が立候補したが熊谷氏が終始優位に立ち、関氏が追う展開となった。県選挙管理委員会によると千葉県知事として戦後最年少での当選。
熊谷氏は「コロナ禍で状況が変化する中、市町村、議会と連携し、オール千葉県の総力を結集し乗り越えたい」と抱負を述べた。
熊谷氏は政令市長を三期務めた実績を前面に出し、特定政党に属さずに「県民党」を掲げ、選挙戦を展開。党派を超えて支持を固めたほか、連合千葉や、自民党の有力支持組織である県医師連盟の推薦も得た。
選挙戦では、災害時の陣頭指揮など首長としての経験をアピール。「現場主義と対話を徹底し、リーダーシップと発信力を強化する」と訴え、2019年の台風被害や新型コロナウイルス対策での県の対応の遅れ、市町村との連携不足を批判した。
過去2回の選挙で森田知事を支援した自民党県連は当初、県出身の鈴木大地・前スポーツ庁長官の擁立を模索。昨年秋に本人の辞退を受けて断念し、急きょ自民党県議だった関氏を擁立した。
知名度アップを急ぐ中、告示を控えた今年2月には、同党所属だった県選出国会議員が緊急事態宣言下の夜間に高級ラウンジを訪れた問題が発覚し離党。これを受け公明党は関氏への推薦を見送り自主投票を決めた。
共産党は、市民団体メンバー金光理恵氏(57)を推薦。PCR検査拡充など医療・福祉の充実やジェンダー平等を訴えたが支持が広がらなかった。
◆千葉県知事選開票速報(21日午後11時00分現在)
確856336 熊谷 俊人 無新
314017 関 政幸 無新
95909 金光 理恵 無新
11927 皆川真一郎 無新
10980 平塚 正幸 諸新
8563 加藤健一郎 無新
6696 河合 悠祐 諸新
4721 後藤 輝樹 諸新
=開票率65・50%=
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