前三鷹市長の清原慶子さん(69)が、新型コロナウイルスに感染していたことを自身のブログで公表し、本紙の電話取材に応じた。2回目のワクチン接種から約40日経過した8月中旬に陽性が判明。「ブレークスルー感染」だった。清原さんは「想像を絶する感染力の強さ。ワクチン接種を済ませたからといって安心しないで」と警鐘を鳴らす。(花井勝規)
ブレークスルー感染 ワクチンを接種した後に感染すること。新型コロナワクチンの場合、2回目の接種後、約2週間で十分な免疫の獲得が期待されるため、それ以降に感染したケースを指す。
◆無症状で他の人にうつしていたかも
清原さんによると、感染は同居家族の1人の発症がきっかけだった。他の家族同様、清原さんも濃厚接触者になり、自宅待機が始まった。3日目に市内のかかりつけ医でPCR検査を受けて陽性が判明した。10日間の自身の自宅療養が終わり、今度は新たに清原さんの濃厚接触者になった他の家族の14日間の自宅待機期間も明けたため、感染を公表することにした。
清原さんは取材に「陽性判明後ずっと体温も上がらず、無症状でした。ワクチン接種の効果が出ているのだと思う」と語った。昨年来、自宅でも食事、入浴、就寝時のほかは常にマスクをしていたのに感染した事実には「恐怖を感じた」。「たまたま家族が発症し、検査で感染が分かったのは幸いでした。そうでなければ感染を知らずに歩き回って他の人にうつす『無症状の感染者』になっていたかもしれない」と振り返る。
清原さんはブログで、陽性判明から7日目に都の「自宅療養者フォローアップセンター」から届いた大量の食料品を紹介。カップ麺やレトルト食品など多品種の配達に「同じく買い物に出かけることができない陰性の家族分も含めるとありがたい。特にフルーツゼリーが体にやさしい感じでうれしかった」と記した。
◆血中酸素濃度の測定はアップルウオッチで
清原さんは自宅療養中に腕時計型のウエアラブル端末「スマートウオッチ」を活用した。かねてアップルウオッチを愛用しており、たまたま血中の酸素の飽和度を測定するパルスオキシメーター機能のある機種だった。フォローアップセンターから本物のパルスオキシメーターが届けられたのは食料品と同様、感染判明から7日目。パルスオキシメーターが品薄の現状では「スマートウオッチでも十分代用できることが分かったのは収穫」と話す。
清原さんは5選を目指して挑んだ2019年の市長選で、元副市長の河村孝さんに約1600票の僅差で敗れた。現在は杏林大学客員教授などを務めている。
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前三鷹市長の清原慶子さん、ブレークスルー感染を告白「ワクチン2回接種で安心しないで」<新型コロナ> - 東京新聞
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